YUKI New Album 『FLY』 レビュー

エニィタイムダンス!

 

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今回のNew Album 『FLY』で、YUKIが仕掛けたキーワードは「エニィタイムダンス!」。「いつでも踊れる曲」「聴いただけで踊ってしまう曲」そんな意味が込められているのだろう。とにかく自由奔放で乗りが軽快でありながら、かなりアクティブなアルバムに仕上がった印象を受る。それと『FLY』は、これまで以上にYUKIの歌声がリスナーの心に響く曲が多いように思う。

出来たものを一口で批評するのは簡単だが、今回のアルバムが完成するまでに試行錯誤を重ね、当初2~3枚になるくらいのボリュームを1枚にまとめ、さらに完成間近に数曲を付け足したというアルバム「FLY」。YUKIが伝えようとする“声”をリスナーとしてではなく、“YUKIファン”として聴いてみた。

  

☆ ☆ ☆

   

01. 誰でもロンリー
シングルカットされた「誰でもロンリー」。アルバム「FLY」のリード曲で、とにかく歌詞がYUKIらしいというか、YUKIの世界観が伝わってくる曲になっている。特に「上手く淹れられないよ 濃いめのコーヒー」というフレーズが気になるリスナーも多いはず。それと、所々韻を踏んだ歌詞は“作詞家YUKI”の才能が垣間見える。

02. Jodi Wideman
ダンスチューンの「誰でもロンリー」と同じく、この曲もこれまでYUKIには無かったオートチューンをきかせた四つ打ちのエレクトロ・ダンス&テクノ風味な曲となっている。ライブでは雰囲気を一変させるくらいの曲だ。個人的にはPerfumeファンということもあって、アルバム中では最もお気に入りの曲でもある。

03. はみだせ ラインダンスから
YUKIのハナモゲラ語から誕生した「はみだせ ラインダンスから」。この曲もよく聴くと隠れエレクトロ・ポップな曲となっている。特徴的なのは「はみだせ ラインダンスから~」のフレーズが頭に残り自然とリピートしてしまう。これもYUKIが仕掛けた「エニィタイムダンス!」なのだろう。

04. 波乗り500マイル(feat. KAKATO)
最初にYUKI web RADIOで聴いたとき、一瞬にして心を掴まれた。ひょっとしたら以前からこの手の曲をやりたかったのでは?と思えるほどYUKIの歌声とコラボの「KAKATO」とが、よくマッチしている。これこそYUKIが狙ってる「エニィタイムダンス!」だ。この曲で乗れなかったら、もやはYUKIファンとは言えない。そんな一曲だ。

05. 君はスーパーラジカル
この曲も個人的には大好きな一曲だ。ツアーでは中盤辺りにセットしてくる可能性が大きい。ソロデビュー当時の曲と絡めても違和感は無いだろう。それと曲全体の感想として、ドライブしながら聴くには最高の曲だ。これから紅葉シーズンを向かえての作詞・作曲ではないだろうが、晴れた日にドライブするのが楽しくなる。これこそ「エニィタイムダンス!」に相応しい曲だ。

06. It’s like heaven
大人のムードが漂うR&B風な曲調が、70年代にヒットしたポップな洋楽という印象を受ける「It’s like heaven」。「君はスーパーラジカル」と同じく“ベイビー”というフレーズが入っている。YUKIがよく使う「サンキューベイビー!」を曲にしたら、きっとこんな曲になるのだろうと思える曲だ。

07. 真夜中の恋人
曲の長さが1分22秒というアルバムで一番短い曲「真夜中の恋人 」。シングルのカップリングで使われそうな曲ではあるが、アルバム全体で聴くとここから曲調が変わってくる。この曲も、「誰でもロンリー」と同じく韻を踏んでいる曲だ。YUKIの遊び心が伝わってくる。

08. ポートレイト
軽快なリズムで流れる歌詞は、言ってしまえば現実離れした歌に聴こえるかも知れないし、単に言葉あそびのようにも聴こえるかも知れない。しかし、YUKIの歌には“生々しさが無い”という点において、聴きやすいし最大の魅力なんだと、この「ポートレイト」は語っているように思えた。

09. スリーエンジェルス
最初聴いたとき、コミカルなゲーム音が箸休め的な曲に聴こえたが、「スリーエンジェルス」には、「Judaにもなれない女子高生」が主人公のストーリー性があり、ゲーム音はYUKIいわく、「画面が変わっても主人公の女の子は同じ場所から動けないイメージ」があるという。あと個人的には「声帯炎」と「大団円」と「口内炎」が韻を踏んでいて面白いと思った。

10. 眼鏡を外して
音楽ナタリーのインタビュー「YUKI“今の自分を”追求したダンスアルバム」で、前作のオリジナルアルバム「megaphonic」制作の時にはあったという「眼鏡を外して」。マイナー調の曲は「megaphonic」に合わないという理由から外された経緯があったらしいのだが、今回「スリーエンジェルス」の流れで晴れて陽の目をみた形だ。確かにこれまで、YUKIの楽曲にメロウな曲はありそうでなかったような気がする。

11. 口笛
歌詞カードにもクレジットされているが、この曲では多くのアーティストが参加している。口笛は東京スカパラダイスオーケストラの沖祐市(Keyboards)氏と、NARGO(Trumpet)氏が参加。

12. わたしの願い事
2012年9月1日に公開された映画「ひみつのアッコちゃん」の主題歌となった曲だ。2年前のシングルが今回のアルバムに入ったのは以外だったが違和感がない。「わたしの願い事」をライブで聴いたのは「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2012」のときだ。ジャケットと同じ頭に大きな羽根飾り付けて登場したYUKIを鮮明に覚えている。今ツアーでも披露してもらいたい。

13. STARMANN
この曲も6年ぶりとなったドラマ(関西テレビ・フジテレビ系放送「スターマン・この星の恋」)の主題歌として、YUKIの記念すべき11年目となった昨年にリリースされたシングル曲だ。当然ながらこの曲も未だにライブでは披露されていない。今ツアーで初披露される可能性は高いと見ている。

14. 坂道のメロディ -version FLY-
「坂道のメロディ」も2年前にYUKIのソロ活動10周年を記念してリリースされたシングルで、フジテレビアニメノイタミナ「坂道のアポロン」の主題歌となった。ストーリーも音楽をテーマにした内容で曲と合っていた。シングル曲をアルバムバージョンとして再収録されたという意味での-version FLY-だと思うが、印象としては低音域が強調されている。

15. カ・リ・ス・マ in the dark
最初に聴いたときスカジャズに聴こえた。それもそのはず、「音楽ナタリー」のインタビューで「口笛 」と同じく東京スカパラダイスオーケストラが収録に参加しているという。YUKIがやりたかった曲がこうしてやれてしまうのはYUKIの人脈の多さを物語っているように思う。

16. fly
アルバムのタイトル曲になっている「fly」。公演でこの曲を聴くのはきっと後半だろう、もしかしたらいちばん最後かもしれない。いずれにしても必ず演る曲だ。ライブではじっくり聴いてみたい一曲でもある。

Perfume 5th Tour 2014 「ぐるんぐるん」で思ったこと

本当にファンが増えたのかという疑問

 

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今回の全国ツアー「ぐるんぐるん」を先月1日から観てきて感じたことは、初めてPerfumeのライブに来たという人が意外に多かったということ。

ここ最近の傾向としてオートチューンは弱められ、テクノと言うよりどちらかと言うと「エレクトロ」に近い楽曲が増えたように思う。その分リスナー(ファン?)も増えたのではないだろうかと考えられる。が、果たして本当にそうなのか。

最初に「リスナーイコール、ファンと言えるのだろうか?」という疑問がある。僕はリスナーとファンは全くの別ものだと考える。リスナーは楽曲にこそ価値を見出す傾向にあり、一方ファンと言うのは楽曲が主体ではなく、あくまでもPerfumeという存在にこそ価値を見出す傾向にあるからだ。

今後楽曲の色調が変化した場合、これまで獲得してきたリスナーは離れていく可能性がある。なぜなら今のPerfumeの音楽が彼らにとって最高であり、また自分たちが聴くに相応しい音楽だと感じているからだ。

だが、リスナーはあくまでもユーザーであって健全たるファンではない。そこを勘違いしてしまうと、ファンが増えた!あるいは減った!と錯覚してしまうだろう。

「楽曲が変わったから聴かない・・・」は、ファンではなく単なるユーザーであり、リスナーに過ぎないのだ。必ずしもPerfumeの音楽を聴くという理由だけではファンとはいえない。そこを勘違いしている人は意外に多いように思う。それは当然他のアーティストにも言えることでもある。

僕はBABYMETALの音楽は聴くが決してファンとは言えない。なぜなら、そこまで彼女たちを愛好していないからだ。逆にPerfumeの音楽は普段あまり聴かない、普段聴く音楽はYUKIが殆どだ。だが、Perfumeは大好きだし彼女たちのライブこそ世界一だと思っている。因みに最近PerfumeのDVDすら観ない。でも僕はPerfumeファンだと自負している。

 

Perfume 5th Tour 2014 at 代々木第一体育館

あれから避けて通ってきた代々木第一体育館

  

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2005年の9月21日に「リニアモーターガール」でメジャーデビューを果たしたPerfume。ツアー最終日の21日、デビュー記者会見の思い出話などで盛り上がるPerfume。あれから10年目の今年、彼女たちは2回目の代々木第一体育館に立った。1回目は5年前の2009年5月に行われた「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」だ。

メジャーデビュー後、ひたすら日本武道館を目指してきた3人にとって、直後に行われた代々木第一体育館でのワンマンライブは彼女たちに重くのしかかった。あ~ちゃんいわく「やっぱそうきたか!大人の事情ってやつ?」アルバムを引っ提げてのライブではない代々木に疑問を感じつつ頑張ったけど後悔の残る公演となった。それ以後彼女たちは代々木を避けるようになったという。

しかし、過去は過去として代々木初日のチーム分けではそんな苦い記憶を払拭する意味で「こ・う・か・い払拭」が採用された。彼女たちの代々木にかける熱い意気込みが感じ取れる瞬間でもあった。

代々木だけはアンコールの曲数が他会場より多い事を考えると、特別な意味があったことは言うまでもないだろう。ツアーそのものが代々木への布石だった可能性も考えられる。

特に最終日だった昨日メジャーデビューを果たしたシングル曲「リニアモーターガール」を2007年以来、生でこの曲を聴いた人は少ないのでは?というくらい7年ぶりに披露され、MCを挟んで「Perfume」と「願い」が続けて歌われた。これは前回の「ディスコ!ディスコ!ディスコ!」のときと同じアンコール曲だ。

そして、ツアーラストを締めくくるに相応しいサプライズ企画。左右のスクリーンにメジャーデビューから現在までの回想シーンが流れたあと、「GO!!」という合図で「9月21日 2005→2014 We Lo♡ve Perfume 10年目!!THANKS!!」の人文字が客席いっぱいに広がった。

今まで彼女たちを支えてきたツアースタッフたちの熱い思いが込められたこの企画は、来場した12,000人のファンにも伝わり、見事一糸乱れることなく人文字が完成された。

ステージ上では感極まって涙を流す3人。

「今日もお客さん来なかったね・・」と、メジャーデビュー当時、全くお客が集まらなかったと涙声で語るあ~ちゃん。それでもスタッフを気遣い決して嫌な顔ひとつせず笑顔を絶やさなかった3人は、辛いときでも周りのことを考えこの日まで頑張ってやってきた。

それが9年間続いた・・・。

最後は「努力すれば必ず誰かが見ているから決して夢を諦めず持ち続けて欲しい」というメッセージを残し、惜しまれつつもステージを後にしたPerfume。

この日デビュー曲から最新の曲までを歌い上げ、約3時間半にも及んだ代々木公演はPerfumeにとって集大成のライブとなった。

  

☆ ☆ ☆

  

  

Perfume 5th Tour 2014『ぐるんぐるん』9月21日国立代々木競技場第一体育館」セットリスト
M01 Cling Cling
M02 Handy Man
M03 Clockwork
M04 レーザービーム
~MC~
M05 いじわるなハロー
M06 I still love U
M07 恋は前傾姿勢
~Music by CAPSULE 中田ヤスタカ~
M08 エレクトロ・ワールド
M09 DISPLAY
M10 SEVENTH HEAVEN
~MC・PTAコーナー~
M11 Party Maker
M12 GLITTER
M13 セラミックガール
M14 ジェニーはご機嫌ななめ
M15 チョコレイト・ディスコ
~MC~
M16 Hold Your Hand
EN01リニアモーターガール
~MC~
EN02 Perfume
EN03 願い
~Surprise~

BABYMETAL WORLD TOUR 2014 日本公演

狐につままれたような2二日間!

 

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世界各地でメタルファンを騒がしている「BABYMETAL」。今月の13、14日に珍しく快晴となった幕張メッセ(イベントホール)で『BABYMETAL WORLD TOUR 2014 日本公演』が行われた。両日とも会場には黒を基調としたファンションで着飾った多くのファンが訪れていた。

追加公演を別にして、WORLD TOUR最終の地として幕張が選ばれたのは、なにか縁があるのかも知れない。僕は地元と言うこともあって知り合いの誘いに乗り、初めてBABYMETALのワンマンライブを観てきた。

BABYMETALを最初に観たのは昨年のロック・イン・ジャパンのステージだ。ほんの僅かな時間だったが、とにかくオーディエンスの乗りが半端ない印象だったのを覚えている。

そして、今回のステージは世界をぐるんと一周してきて、さらに大きくなった彼女たちを観ることができた。バックに“神”と呼ばれる強烈なバンド演奏と、MIKIKOMETAL直伝のキレッキレのダンスが高次元で融合し、さらに楽曲ごとに異なるテイストもBABYMETALの魅力のひとつで、乗り方も変則的で面白かった。

正直なところ、彼女たちは清純な子供という印象だが、黒と赤をベースにした衣装は実年齢より多少高く見せる効果があるのだろう随分大人びて見えた。

そんな彼女たちは公演中一切MCも入れず、ただひたすら歌い踊る姿は最近のアイドルシーンにはまず見られない。だがそれは逆にリスナーにとって楽曲に集中できる側面もある。

実際「A、B、C」3つのブロックに仕切られたアリーナはモッシュ、サークル、クラウドサーフ、ウォールオブデスまで、ありとあらゆるハードな現象が楽曲に合わせて発生し、それがまた観客の興奮を誘いさらに盛り上がるといった具合だ。

今回のBABYMETALのWORLD TOURは、日本のサブカルチャーが世界で認められた事を物語っており、今後益々その影響力は増していくだろう。また、本気のメタルと本気のアイドルを世界へ発信する彼女たちを超える者は彼女たち自身ではないだろうか。

最後に、2日間とも開演前のBGMで一部のお客が盛り上がっていたので調べたら「なるほど!」と思った。

  

 ☆ ☆ ☆

  

Metallica – Master of Puppets (Live) [Quebec Magnetic]

 

BABYMETAL BACK TO THE USA / UK TOUR 2014
11月4日(火 / 現地時間)ニューヨーク・Hammerstein Ballroom
11月8日(土 / 現地時間)ロンドン・O2 Academy Brixton

LEGEND “2015” ~新春キツネ祭り~
2015年01月10日(土)さいたまスーパーアリーナ

Perfume全米デビュー

EDM老舗レーベルAstralwerksから全米デビュー!

 

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今回のワールドツアーは全米デビューに向けた布石であることは言うまでもないが、9日の早朝に「EDM老舗レーベルAstralwerksから全米デビュー!」のニュースが飛び込んできたのは正直驚いた。なぜならEDMに特化したレーベルからの全米デビューは盤石の体制で挑むということであり、かなりの本気度がうかがえるからだ。

このEDMとはElectronic Dance Musicの略で、広義的にはテクノからエレクトロニックな四つ打ちのダンスミュージックのことを指す。米国にはこの専門レーベルがあるのだ。

米国というとヒップホップをイメージするが、近年米国でもEDMが人気を博しており、EDMのアーティストを集めたイベント「Electric Daisy Carnival」(エレクトリック・デイジー・カーニバル)では、3日間で約35万人を動員する世界最大の野外フェスもある。

そして今回、全米向けにボーナストラックとしてベルギー出身の兄弟デュオ「ディミトリ・ヴェガス&ライク・マイク」が手掛けた「Spending all my time」も注目だろう。

余談だがベルギーと言うと、毎年開催されるEDM専門の野外フェスティバル「Tomorrowland」が世界的に有名だ。こちらも6日間で約40万人を動員する巨大野外フェスがある。しかもチケット入手困難な世界の音楽フェスティバルTop 10入りするほどの超人気の音楽イベントなのだ。

そんなベルギー出身の兄弟デュオが今回、Perfumeの楽曲を手掛けた事は非常に興味深いものがあるし、またリスナーの反応も気になるところでもある。

いずれPerfumeもこの手のレイブフェスに出る可能性もあるだろう。また、世界的に人気のあるジャンルだけに今回の全米デビューで、“世界のPerfume”として成功する日もそう遠くはないと思う。

  

☆ ☆ ☆

 

※Dimitri Vegas & Like Mike
ベルギー人の兄弟からなるエレクトロニックDJデュオで、2013年DJ Magazineが選ぶトップ100 DJランキングで6位にランクイン。現在、注目されているトップDJグループ。彼らが日本人アーティストのリミックスを手掛けるのは今回が初めてのこと。

「Perfume、EDM老舗レーベルAstralwerksから全米デビュー」

Perfume 5th Tour 2014 at 日本ガイシホール

Perfumeにとって名古屋は第二のふるさと!

 

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いよいよ後半戦に突入した『Perfume 5th Tour 2014「ぐるんぐるん」supported by チョコラ BB』。幾ぶん夏の陽気が戻ってきた名古屋ではあったが、立ち見席まで一杯になるなど白熱した2日間だった。

今回、Perfume史上初のニューシングルを引っ提げての全国ツアーとなったわけだが、2012年のアルバム「JPN」から大きく舵を切って、女子にも聴ける音楽を目指した音作りに、一部のファンからは「Perfumeらしさが薄れた」と落胆の声が聞かれたものの、今ツアーに来ている客層を見るかぎりファンの裾野は確実に広がったと言える。特に「Perfume女子」が増えていることからもそれは言える。

しかし、ライブ全体の構成と音響の重厚さは以前と変わりはない。座席によっては爆音の耐性を求められるし、MCの尺の長さも健在である。あ~ちゃん自ら「しゃべるよ~思った以上にしゃべりますからね~」と言ってしまうほど、まるでMCがセットリストの一部であるかのように、彼女たちの“しゃべり”は曲と同じくらい重要な位置を占めている。

そして、恒例の客弄りではコスプレをしているお客をメインに、小さな子供から大人まで気さくに接するメンバーたち。特に小さな子供へ接し方は“西脇幼稚園”と一変し、照れながら投げキッスを送り合うなどファンとの交流をとことん楽しもうとする3人がいる。

また、会場で配られるアンケートには必ず目を通すという。名古屋ではそのアンケートの質問に答えるコーナーが設けられた。

「自宅でも姿見の鏡で振付のチェックをするのか?」という質問に、あ~ちゃんとのっちは窓ガラスを鏡代わりし、唯一かしゆかだけが玄関前に置いてあるが自信の無いときだけチャックをするくらいで、さすがに家に居る時ぐらいはくつろぎたいのだろう、特に家でチェックすることはないという。

3人の性格をうかがい知る一幕でもあった。

「Perfumeにとって名古屋は第二のふるさと!」そう何度も口にするほど名古屋に特別な思い入れがあるPerfume。名古屋にあるレコード店の壁に目標を書くと叶うというジンクスを懐かしそうに語るあ~ちゃん。そのジンクスは2008年のアルバム「GAME」で見事オリコンチャート1位を獲得し現実のものとなる。

そこから一気にPerfumeは全国区へ駆けあがり、今や世界のPerfumeとなったわけだから名古屋のジンクスはPerfumeにとって大きなきっかけになったことは間違いないだろう。

約2時間半の公演で昔懐かしいナンバーから最新ナンバーまで演りきったPerfumeは、最後にあ~ちゃんが「もう帰ります。かしゆかはなにか言い残したことありますか?」と、かしゆかに聞くと、

かしゆか「う~ん、ない!」
あ~ちゃん「のっちは?」
のっち「あ・り・ま・せ・ん!」

と、充実した名古屋公演を物語るコメントを残し、3人はステージ裏へと消えていった。

今回のツアーの大きな特徴は、とにかく3人が楽しんで演っていることだ。楽しむと言うのは心理的な重圧を感じながらではなく心の底から徹底して楽しむというイメージだ。トークも決められた筋書きに沿って話すのではなく、完全にアドリブ状態だから観ていて楽しいし、また行きたくなる。そんな彼女たちの策略に嵌ってしまうツアーなのだ。

☆ ☆ ☆

 

09/13(土)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
09/17(水)代々木第一体育館
09/18(木)代々木第一体育館
09/20(土)代々木第一体育館
09/21(日)代々木第一体育館

「Perfume FES!! 2014」韓国公演
2014年10月12日(日)韓国 AX-KOREA (出演者)Perfume / マキシマム ザ ホルモン

Perfume WORLD TOUR 3rd
10月31日(金)台湾 Taipei International Convention Center
11月02日(日)シンガポール Resorts WorldTM Theatre, Resorts World Sentosa
11月09日(日)ロサンゼルス HOLLYWOOD PALLADIUM
11月12日(水)ロンドン EVENTIM APOLLO HAMMERSMITH
11月15日(土)ニューヨーク HAMMERSTEIN BALLROOM

Perfume 5th Tour 2014 at 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ

石橋を叩いても渡らないPerfume

 

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2012年のJPNツアー以来2年振りの北海道公演となったPerfume。セットリストは福岡から変更は無かったようだが、今回の真駒内はどちらかと言うと3人のトーク(カツ丼2杯分)がメインだったような印象を受けた。その証拠に公演時間が当初2時間程度だったのが約30分ほど延びて2時間半となっていた。

Perfumeがまだメジャーデビュー間もない頃、CDリリースのイベントで札幌を訪れた時、3人を待ち構えていたのは北の国ならではの音楽に対するシニカルな視線だった。インストアライブでもなかなか人が集まらない。そんな苦い経験をした7、8年前のトラウマがいまだに尾を引いてるかのように今回も真駒内は一公演だけという。

「石橋を叩いて叩いて・・・でも今回はやめときます。」あ~ちゃん自ら2デイズの申し出を断った経緯を説明すると会場からは“お約束通り”の大きなブーイングが起きた。だが、あ~ちゃんは続けて諭すようにこう語った「でも、次回は信用するけん!じゃけぇ~今度来た時は2デイズでやります。」すると会場からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。

北国の洗礼から7年。彼女たちは確実にスケールアップし、「ワールドツアーでは日本を代表して、日本の音楽を伝えに行ってきます。」という心強い言葉に見られるように、今や日本を代表するアーティストまでに登りつめたのだ。今のPerfumeにとって7年前のトラウマは過去の遺物以外の何ものでもない。

しかし、ライブ活動が主流になった現代の音楽シーンにおいて、ライブをやらないと確実にファンは減っていく。Perfumeでもファンの入れ替え現象が起きファンの数が減ったとあ~ちゃんは語っていたが、まめにライブを披露することがファンを獲得する唯一の方法であると今回の真駒内公演は物語っていたようにも思える。

そして、今回特に印象的だったのは曲の合間に「大事なお知らせがあります。」と前置きしてから、先月広島市で起きた土砂災害について話し始めた事だった。今自分たちにできる事は何かと考えた結果「広島市8・20豪雨災害義援金」に協力することだと説明をする、あ~ちゃん。そのあ~ちゃんの地元が被災しているという話で会場の雰囲気が一瞬張りつめたような空気にもなったが、「気持ちだけでも結構ですので、ご協力お願いします。」と、深々と頭を下げる3人に暖かい拍手が送られた。

これはファンならずとも是非協力したいところだろう。

ツアーぐるんぐるんは後半戦にさしかかり終盤戦に向けさらに洗練されていくことは間違い。歌唱とダンスはもちろんのことだが、MCのキレも毎回鋭さを増しているのでツアー最終戦まで目が離せなくなっている。

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☆ ☆ ☆

 

09/05(金)日本ガイシホール
09/06(土)日本ガイシホール
09/13(土)宮城セキスイハイムスーパーアリーナ
09/17(水)代々木第一体育館
09/18(木)代々木第一体育館
09/20(土)代々木第一体育館
09/21(日)代々木第一体育館

 

「Perfume FES!! 2014」韓国公演
2014年10月12日(日)韓国 AX-KOREA (出演者)Perfume / マキシマム ザ ホルモン

 

Perfume WORLD TOUR 3rd
10月31日(金)台湾 Taipei International Convention Center
11月02日(日)シンガポール Resorts WorldTM Theatre, Resorts World Sentosa
11月09日(日)ロサンゼルス HOLLYWOOD PALLADIUM
11月12日(水)ロンドン EVENTIM APOLLO HAMMERSMITH
11月15日(土)ニューヨーク HAMMERSTEIN BALLROOM